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都道府県名
市町村名
実施
地区名
実施主体等
交流の起点、
3セク株式会社「笠沙恵比寿」
鹿児島県
笠沙町
野間池地区
3セク株式会社「笠沙恵比寿」
交流の起点、3セク株式会社「笠沙恵比寿」
●笠沙町の位置は?
 笠沙町は、鹿児島県薩摩半島の西南端に突き出た半島部に位置し、南・西・北の三方が東シナ海に面している。県都鹿児島市とは公共交通機関(路線バス)で約2時間半、自家用車等では約1時間半の時間距離にある。野間池地区は、笠沙町西端にある野間半島に形成された小規模な漁村で、笠沙町役場の立地する玉林地区とは約10km程の距離にある。
 平成12年の笠沙町及び野間池地区人口は、3,838人、270人程で、いずれも人口減少傾向が継続している。高齢化も顕著であり、同年の笠沙町の老年人口比は41.8%に達している。
 笠沙町は、稲作を中心とした農業と漁業が基幹産業を形成しているが、近年、野間池地区における体験漁業や宿泊滞在施設『笠沙恵比寿』や『杜氏の郷』等の集客施設の整備に伴う観光振興の成果が見られる。野間池地区では、多様な沿岸漁業が営まれている。小型定置網が大宗漁業(3経営体)で、うち最も経営規模の大きい1経営体が体験定置を受け持っている。多くの漁家では漁業専業で所得を賄う水準には至っておらず、平成10年の漁業就業者は106人で、近年減少・高齢化傾向が著しい。

●これまでの取組みは?
 当地区の定置網体験事業以前の観光は、遊漁が中心であった。漁業者と遊漁者間のトラブルが頻発しており、漁業操業に支障のない観光振興が模索されていた。昭和60年代に入って、漁業の不振から漁協も本腰を入れて観光漁業の可能性を議論する気運が高まり、昭和63年から町の補助を受け、漁協の観光漁業部が窓口となった観光定置網漁業が実施されることとなった。以降、年間 3,000人程の利用客を維持している。そして、観光定置網の成功を機に、平成2年には民間経営の食堂の開設、平成8年にはクジラ・イルカウォッチィング事業への取組み、平成9年からは漁協自営のブリ飼付漁業と組み合わせた遊漁事業などサービスの多様化と付加価値化が進んだ。そして、宿泊施設建設の要請に応じ、平成12年に町は起債事業により3セク会社経営の宿泊展示施設『笠沙恵比寿』を建設した。なお、ブリ飼付遊漁体験は漁獲量の激減が続いたため、現在は休止している。

●都市漁村交流事業の内容は?
 野間池地区の都市漁村交流事業は、昭和63年に漁協観光漁業部が窓口となり徐々にその内容を充実させながら推移してきた。しかし、展示宿泊施設『笠沙恵比寿』が完成した平成12年以降は、3セク株式会社笠沙恵比寿(町・野間池漁協・町内の3セク観光振興関連の会社)が、宿泊客など施設利用者を始め体験活動オプションの受付窓口を、漁協はそれぞれの体験活動の受け皿を提供するという役割分担体制が確立した。
 笠沙恵比寿は、宿泊施設を核として町内のエコツーリズム推進の母体としての機能が期待されており、岬めぐりクルーズ、サンセットクルーズ、クジラ・イルカウォッチィングクルーズ、定置網体験クルーズ等の漁協が中核となったブルーツァーの他に、笠沙半島に来訪する渡り鳥を対象としたバードウォッチィングを中心としたツァーやハイキング等の企画も提供している。
 宿泊客を始め体験漁業等の予約を受けた笠沙恵比寿は、定置網経営者(野間池地区で定置を営む経営体のうちの1経営体)とクルージング船の所有者の代表(野間池漁協船主会)に連絡し調整を図る。そして、漁協は定置網見学クルーズの利用客1人当り 100円、クジラ・イルカウォッチィングクルーズ客6人以上の場合に 500円の協力金を組合員から徴集している。これらの協力金の平均的な年間漁協収入は3〜4万円程である。また、組合員が営む一般遊漁についても、自己申告により同じく協力金を徴集しており、年間総額80万円程になる。その他、笠沙恵比寿の直販及び食材に関しては漁協を通して地場水産物が供給されている。