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実施
地区名
実施主体等
A&Fグリーンツーリズムの実践
岩手県
釜石市
根浜地区
橋野地区
A&Fグリーン・ツーリズム実行委員会
A&Fグリーンツーリズムの実践
●釜石市の位置は?
 釜石市は、岩手県の東南部に位置し、海岸部はリアス式の屈曲に富んだ美しい海岸線が続き、陸中海岸国立公園に指定されている。また背後は、北上高地の山々に囲まれ、海、山・高原、川などの豊かな自然環境のもとにある。    
 江戸時代末期には、大橋地区でわが国最初の洋式高炉による鉄の生産が開始され、国内産業発展の礎となってきた。また三陸沖の資源豊かな漁場を背景に、江戸俵物の生産以来古くから水産食糧基地としても栄え、鉄と魚のまちとして発展してきた。昭和30年代後半に人口は92,000人に達したが、それ以降はこれら産業の構造転換の影響を受け減少傾向に転じ、現在は45,200人となっている。
 海岸部の各入り江には、数多くの漁港、漁村が形成され、「獲る漁業から育てる漁業へ」と転換を図りながら、生産活動が営まれている。三陸ワカメを始め、アワビ、ウニ、ホタテ、ホヤ、鮭などが主要品目となっている。
 また、平地が少ないため兼業農家が大半を占めているが、シイタケ、大根などでは産地形成が見られる。

●これまでの取組みは?
 大槌湾に面した根浜地区の漁業者、民宿経営者と、その上流部橋野地区の農林業者を中心に、農林漁業関係団体及び行政がメンバーとなって、A&Fグリーン・ツーリズム実行委員会が平成10年7月に組織された。農業、漁業それぞれの英語表記の頭文字をとって名づけたもので、業種が異なり、また鵜住居川の上流部、下流部に位置する両者が連携し、それぞれがもつ資源と空間と人材とを活用して地域づくりを進める願いが込められたものである。
 平成10年度には、モニターツアーとして岩手・宮城両県から10名を招き、1泊2日の行程でメンバーができる半農半漁体験ツアーを実施した。不安が先行した2日間の交流だったが参加者から高い評価を頂き、やればできるという自信と勇気、そして次への意欲につながる成果を得ることができた。続く11・12年度では、体験メニューの研究とその実践の場として1泊2日のモデルツアー、日帰りツアーを断続的に展開し、参加者との意見交換を通して独自の受入ノウハウの習得に努めた。
 こうした取組みの様子が、新聞、テレビ、雑誌などで取り上げられるようになったこともあり、13年度の体験者数は481人に、14年度では636人に、15年度11月時点では523人となっている。海と山の豊かな自然環境のもとで、多くの関係者が連携して取り組んできた釜石版の受入態勢の基礎が築かれた。

●都市漁村交流事業の内容は?
 体験の形態としては、1泊2日のツアー、日帰り体験ツアーを中心に行なっている。この中での体験メニューとして漁業体験では、小型漁船に乗っての養殖業の学習、磯建網の網おこし体験、ホタテ、ホヤ、カキの殻むき体験、船釣り・カニ釣り体験、すきコンブづくり、磯の生物観察などがある。また農林業体験では、種まき・収穫体験、シイタケ取り・ホダ木づくり体験、そば打ち体験、豆腐・味噌づくり体験、だんごづくり体験、山菜採り体験などを行なっている。このほか、流域にある史跡を活用した鉄の史跡めぐりやシーカヤック体験なども取り入れている。
 これまでの体験者の参加状況は、年代別では学校、公民館や子供会活動での小中学生にはじまり、職場でのレクリエーション、中高年の団体旅行などと幅広く、このほか家族や小グループの参加も多く、年齢構成など体験者の状況に応じた受入を行なっている。
こうした参加者の多くは、県内陸部が中心となっているが、宮城、秋田県、あるいは首都圏からの参加者も多くなっている。
 参加者は、地元のインストラクターとの会話を楽しみながら、新鮮な生産物、特にホヤ、ホタテ、カキの新鮮な味に感動する人が多く、非日常空間での有意義なひと時となっているとともに、生産者が日頃取り組んでいる安全で美味しい食品づくりに理解を深める場ともなっている。