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実施
地区名
実施主体等
島で学び島で育つ、利尻の海浜体験留学
北海道
利尻町
仙法志地区
夢の浮島利尻島の大自然で学ぶ会
島で学び島で育つ、利尻の海浜体験留学
●利尻町の位置は?
 北海道利尻町は、北海道北西部の日本海に浮かぶ利尻島の西部に位置する。利尻島の中央には利尻山(1721m)がそびえ、利尻富士町と接している。東部の北海道本島とは19kmの利尻水道、北西部の礼文島とは9.5kmの礼文水道を間に相対している。利尻島へのアクセスは、稚内から鴛泊がフェリーで1時間40分、空路は千歳空港から50分である。
 「海浜体験留学」が行われている仙法志地区は、島の南端にあって豊かな磯浜が続き、御崎公園には磯観察場があるほか、海産物の売店が点在している。地区の漁業経営体数(漁業センサス)は、昭和63年の256経営体から平成10年の192経営体へ、約8割に減少し、そのほとんどの経営体がコンブ漁、ウニ漁を営んでいる。また、専業30.2%、兼業69.8%で、兼業のうち7割以上は臨時・日雇の職に就いている。漁業就業者数(H10漁業センサス)は206人で、29歳未満が7人(3%)、30〜39歳が12人(6%)、40〜64歳が76人(37%)、65歳以上が111人(54%)と、高齢漁業者が半数以上を占めている。

●これまでの取組みは?
 利尻町立仙法志中学校の「海浜体験留学」は、過疎地にある学校の生徒確保が目的として始まった。平成8年当時、数年後には複式校になることがはっきりしており、当時のPTA会長を中心に生徒減少の実態が認識され、学校存続の危機感が高まってきた。そこで、PTA役員や同窓会役員、地域の世話役らが「仙法志の学校を考える会」を発足させ、複式校にさせないための検討を行い、当時の校長先生の提案により山村留学制度を導入して生徒数を確保することになった。その後、地域に対するアンケートや話合い、行政と教育関係者との調整、山村留学の先行事例の視察などが行われた。また、町長や教育長の理解もあり、町から補助金などの支援も得られることになった。そして平成10年10月4日、「夢の浮島利尻島の大自然で学ぶ会」(通称「学ぶ会」)が発足し、本格的に「海浜体験留学」制度の導入に向けて動き出し、平成11年度から留学生を受け入れている。

●都市漁村交流事業の内容は?
留学方式:主に地元漁師宅にホームステイする里親留学(1人/軒)と親も利尻町で生活する親子留学とがある。受入れが決定した留学生(親子)は利尻町に住民登録をして生活する。期間は1年間だが継続も可能である。

受入まで:毎年6月と9月に校長と学ぶ会の会長が東京、大阪等を回り各地の新聞に海浜留学が記事になり、これを見た留学希望者から問い合わせがある。また、11月に東京で行われるイベント「アイランダー」でも紹介する他、海浜留学のHPもある。毎年だいたい20件弱の問合せ・応募があり、申し込みに際しては作文の提出を課している。12月には東京と大阪で面接が行われ、その後里親数との兼ね合いで留学生が決定する。

留学生の生活:留学生は仙法志中学校に通い、地元中学生と変わらない生活を送る。水産業を生かしたプログラムとしては、「ホッケの燻製づくり」「海浜体験学習(ウニとり体験)」「コンブ干し体験」などがある。また、海浜体験留学で特徴的なものに、コンブ干しのアルバイトがある。6月中旬から9月いっぱいまで続くコンブ漁は早朝の作業で、中学生も始業までの約2時間働いている(時給1,000円/h)。この他、漁協の協力のもと、ウニ採り体験をする海浜体験学習、利尻富士登山、仙法志神社祭典などの行事がある。

受入れ体制:受入れはすべて、中学校と「学ぶ会」が行っている。学校・学ぶ会との意見交換を行う里親懇談会が各学期1回開催される他、5月には行政や自治会が参加して里親激励会が実施されている。また、小学校PTAが主催で海浜留学制度に関する学習会を開いている。