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地域活動と連携、
体験や食堂経営“さざえ村”
島根県
隠岐の島町
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さざえ村
地域活動と連携、体験や食堂経営“さざえ村”
●隠岐の島町の位置は?
 隠岐の島町は本土より70km、日本海に浮かぶ離島である。本土に近い方から島前(どうぜん)、島後(どうご)と並び、島前は3島、島後は1島から成っている。
中村地区は、昭和35年に旧西郷町と合併したが、さらに平成16年11月島後4町村(西郷町、五箇村、都万村、布施村)が合併したことにより隠岐の島町が誕生した。
 本土から隠岐へはフェリーで2時間、高速船ならば1時間、飛行機では出雲空港から30分、伊丹空港からでも1時間で、西郷に到着する。
 中村地区は島内の北部に位置し、西郷中心部からバスで30分、人口1,000人(350世帯)、高齢化率は43%(平成16年12月現在)となっている。
 主産業は漁業、建設業であるが、近年の漁獲高の減少、公共事業の削減などで、地域の活気が薄れている。

●これまでの取組みは?
 旧西郷町には西郷漁協と中村漁協があった。旋網船団を中心にほとんどの魚を鳥取県境港に陸揚げする西郷漁協に比べ、沿岸漁業主体の中村では漁協に陸揚げされた魚が地元の魚屋さんに並び、旬の味を楽しむことができる。しかし町村合併に先立ち、平成15年6月に島後5漁協が合併し、おき西郷漁協が誕生した。その結果中村漁協は支所となり、人員も削減され、それまで漁協経営だった「加工場」「さざえ村」が分離された。そこで漁協婦人部・Uターン者など地元有志を中心に、「中村特産センター」として自立することとなった。
 さざえ村は中村海水浴場に面し、国の名勝天然記念物に指定されている隠岐白島海岸への観光船の発着場にもなっていることから、島外からの観光客が多数訪れる。また中村は島後の中でもっともさざえが陸揚げされる港であり、さざえ村ではそのさざえを使った“さざえ丼”“さざえカレー”の他に、地元の旬の食材(魚、貝、海藻、野菜など)を使ったおまかせ料理を提供している。
 近年、観光バスによる時間に追われた観光地巡りの旅行ではなく、ゆっくりと自分の気に入った場所を散策したいという旅行者が増えてきている。中村には以前の離島ブームの頃に旅館・民宿を営んでいた世帯が多かったが、現在では1軒しか通年営業を行っていない。営業を続ける上で最も問題となるのが、食事の支度である。そこで食事をさざえ村で取っていただき、宿ではのんびりとした時間を過ごしていただくという、民泊形態を取った。宿泊先では、陶芸、のれん製作、隠岐民謡などを体験していただき、地元の人との交流を主体とした時間を過ごしていただこうと考えた。

●都市漁村交流事業の内容は?
 さざえ村では、修学旅行などの体験学習の受け入れ先として地域一帯で取り組んでいこう、との考えから、受け入れを積極的に行っており、現在までに島根大学学生道場、ソフトボール大会参加小学生などを受け入れている。また夏季には、カンコ舟(木造船)によるろこぎ・カナギ漁体験、海苔田鼻遊歩道の自然観察ツアーなどを企画し、観光客に提供している。
 中村には隠岐で唯一の個人民泊施設「古民家土井」がある。土井幸子さんは商店を営んでいたが、ご主人の町議会議員引退を期に昔の母屋を改修し、陶芸、蔓枝の篭造り、染めによるのれん造りなどを教えていた。
 さざえ村では、地元食材を使った食事を提供することで、土井さんの負担を軽減し、体験交流に力を注いでいただくようにした。